まいにちWACわく!その28

スキップ・ビート 番外編・外止め

「そりゃ先任には調子良く言っときますよ〜!」
ここは三島の営内班、青森のお気に入り・上田と話していた。
「でも三島っちどうするの?陸曹目指して頑張るの?」
三島っち・・・相変わらず軽いノリである。 「そうだなァ、今回は見送ってもいいような気がするかも・・・でもまた体力練成すンのめんどうなンだよね〜」
ベッドの上で寝ながら話していた。筋肉痛がキツイ。
「まァたそんな事言って〜一気に行っちゃった方がいいンじゃないの?今回通っても音楽祭りは来れるんですよね?」
「入校は来年のハズ・・・まァ音楽祭りはウチの中隊に支援依頼が来るかわからんしね。なァーんつって連隊広報に根回ししてンだけど〜!」まったくこの男は・・・
「さすがは三島っち〜」 まったくフザケタ会話である。
「でもそんなに親身になってくれる先任が居ていいですね!」
上田もたまにはいい事を言う。 「もし候補生になって支援に行けなかったら辞退しま〜す!」
・・・台無しである。その後もどうしようも無い会話が続いたのであった。
「三島士長はホントWACの知り合いが多いっすよね〜」
電話を聞いていた柳沢が寄ってきた。
「おっヤナギ君、おれはこの後中央音楽隊のお友達にも電話をかけにゃならんのだよ。また後にしてくれたまえ・・・あっ宮野ちゃ〜ん?」
恐るべし三島!冗談と本気の境界線が分からない所がこの男の魅力である。
「この人、さっきはマジ顔で先任との事を語ってたのに・・・」
柳沢も呆気に取られていた。この後三島のアピールと調整は多方面に及んだという・・・。

外止め編、不定期につづく


五日、夕方 「あ〜あ、なんの為の連休だったんだ〜」
と田浦が叫べば「俺の青春返せ〜」と三島が叫ぶ
そう、今日で連休は終わりなのだ。田浦が三島に「お前がそれを言うなよ!みんなお前の為になぁ」と言っている


「はい、感謝しています」とお調子物の三島。田浦は真剣な顔をし「しかし、ここ最近じゃ珍しい話だよ、1次受かって外禁なんて、俺以来じゃないか?」三島は驚き「田浦3曹も体力なかったんですか?意外だなぁ」と言う


田浦はあわてて「バカ、勘違いするな!俺らの時は当たり前だったんだよ。それに俺は体力も教練も面接も優秀だったんだぞ!」三島はニャニャしながら「自分でそこまで言えればたいした人ですね」さらにニャとしている


「そんな優秀な班長に指導された事を誇りとし、自信をもって2次受けます。無事終わった時はまた、音楽祭り支援行かせて下さい。」と、とんちんかん発言をする三島だった


田浦は、はぁ?とした顔をし、「早くも予定か?あのなぁ、今は支援より2次の事だけ考えろよ。お前の為に中本のほとんどの人が連休潰して出てきたんだぞ。」
「はい、感謝してます。本当です。」 「よし、それならいい」さらに話は続く


「よし、こうしょう。二次で三島がそれなりの結果をだしたら支援に名を入れるようにする、期待を裏切ったら、支援には絶対行かせない。よし、これで決定!じゃ俺は下宿に帰るぞ、じゃあな」三島はただ、呆然と立ち尽くしていただけだった


下宿に帰った田浦3曹編。休暇最後、下宿で一人焼酎を飲みながらネットをやっていた。1チャンネルと呼ばれるサイトを見ると自衛隊板がある。何げに見ると・・・
軍事ドラマ「施設科中本」と言うスレがある。「面白い!」何か、共感を得た夜だった。


「なんかなぁ随分、うちと似ているなぁ、まぁ自衛隊はどこ行っても同じって事なんだろうなぁ」田浦をそこまで言わせる軍事ドラマ
施設科 中本の気になるスト〜リィを概略説明しよう


ドラマは2士WACが初配属されたばかりの施設中隊
中本を中心となっている WACを取り巻く騒動
中本に支援要因となっている陸士長のどたばた劇
中本要因の現在と過去のエピソード もちろん日常の訓練、業務、生活などのドラマなのである


施設の事がよくわからない田浦でも楽しく読める内容に親しみを感じた。多分、今の俺と似た苦労してる人が自衛隊には沢山いるんだろうなぁ
そう思うと、自然と笑みがこぼれる田浦だったのである。次の展開が楽しみだ。
こうして田浦の長く、短い連休は終わった


「ば、馬鹿な。」
いきなり中国の戦闘機が攻めてきた。
最新型のSu-30MKKである。
圧倒的なその強さに仲間は次々に殺されていく…
バコーン ドカーン シュカーン
「うう…」
部隊は… 全滅した…


「なんだ〜、こりゃ!」 連休最終日、点呼前の営内に柳沢の絶叫がこだました。
「いや〜、友達がバイトしている会社のソフトらしいんですが
 たまたま帰省した時にばったり会っちゃってほとんど押し売りみたいに買わされちゃったんですよ」
久しぶりに実家に(と言っても電車で2時間ほどの所だが)帰省した川原1士は
営内にかえって来るなり柳沢にこのソフトを差し出し「ちょっとやってみませんか?」と誘ったのだ。

「しかしこのゲーム、バランスがめちゃくちゃだな〜。よく発売する気になったよな?だいたいなんだってこんな所に中共軍が出てくんだよ?」
三島のまめな営業電話を聞かされ続け、挙げ句の果てにこんなクソゲーを知らずにプレイさせられた柳沢は愚痴るように川原に言った。
「すいません。でもその会社、今マジでやばいらしくってそいつも困っているらしいんですよ」
川原はすまなそうに、しかし不幸を共有させたモノ特有の優越感に浸った顔をした。


キーン フーン 攻撃してきた戦闘機は去っていった。
数時間後、救援が来た。 「おお、大丈夫か?」
「ああなんとか、ありがとう。」 「ほかの仲間はどうした?」
「…皆死んじまった。」 「くっ、畜生が!」

自分は助けられたが何か気が抜けたような感じがした。


パシャパシャ ワーワー 多くの報道陣に囲まれた。
「今回、中国が攻めてきたのはどうしてですか?」
「戦闘機が攻めてきて何故対処できなかったんですか?」
「何故あなただけが生き残ってるんですか?」
「これは中国の宣戦布告でしょうか?」 一斉に質問をしてきた。
「答えてくださいよ!」 「・・・・」 何も言えなかった。この場がつらかった。
俺は走って逃げた。


はっ、 柳沢はバネ仕掛けの人形のように上半身起こした弾みでを目を覚ました。

辺りを見回すと暗い部屋の中で軽いいびきが聞こえた。
「何だ、夢かよ・・・」 ほっとした柳沢はいびきのヌシ、川原をにらみつけ
「おまえがつまんねーモノやらせるから、変な夢見ちまったじゃぁねえか」
と独り言をつぶやいた。

午前2時過ぎ とりあえず一息つくまで眠れそうにない。
柳沢は静かに部屋を出て喫煙スペースへと向かった。

当直陸曹に気付かれないようにそっと紫煙を吐き出す。
「ふ〜」 普段はあまり吸わないたばこだが精神安定作用は抜群だった。
その成果部屋を出たときは全身汗だらけだったが
今は逆に汗がひいてせいで背中がぶるりと振るわせた。

柳沢はたばこを丁寧にもみ消し、集積缶へ捨てるとかすかに覚えた尿意を解消するためトイレへ向かった。

中隊本部 状況外番外編 終了 引き続き本編をお楽しみ下さい


重迫の神田士長に連休の話をし終わり、「本当、なんかしらんけど、よくやったし、やらされたし。で、俺は音楽祭り支援行くからさ、悪いけど、いい結果残すから。」と、自信満々に語ったのだった


「うん?あっ、はぁ、まぁお互い頑張ろうや。」と神田が言った所で、「受験者集合〜」と、3科名前も知らない、曹長が叫んだ。三島の受験番号は3番
午前 教練。 午後、前段 面接。後段は受験者全員で体力検定


神田は午前、面接 午後後段 教練 だそうだ。「ただいまより〜」1番が早くも受験をしている。少し緊張もしてきている。「別れ!」と気合いの入った声が聞こえた時には三島の緊張は頂点に来ていた。「3番、三島士長」し〜ん
「三島士長!」2度呼ばれ気づく。「は、はい!」


状況付与者の所へ行った三島。付与者は初対面の1曹「緊張するなよ、外出でも考えてリラックスだ。」この一言が三島を救った。(今週末は青木ちゃんと会うんだ。知り合いワックの中で1番、好みだからなぁ。ん?音楽祭りも。うん、最低悪評さえださないとOKだろ〜行けるな)


試験を受かろうとする三島では無く、音楽祭り行くぞ!外出するぞ!と気持ちを変化させた三島。「あと二分」と付与者が言った時初めて、状況を確認し、構想をたて
試験に望んだ。「三島士長が分隊の〜」〜〜「別れ」と無事終わった


「うん、練習よりはるかに上手かったな」と、中隊長は言う「うん、うん」と中本主要メンバーが声を出してうなずく。「陸曹になりたくなったのかな?訓練陸曹、三島の代わりの中本支援要因新しく作るよ〜」と補給の林が言う
皆「うん、うん」と声を出す


「今回は冗談ですまない話だな、連休中、みんなの鬼教官ぶりが訊いたんじゃないか〜」と嬉しそうに語る中隊長に倉田曹長が「三島に付き合ってテンマイル走って、次の日筋肉痛になって。いやぁ苦労したかいありました!」と自信ありげに語る



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