そんな中三島は一人、奮闘中だった。支援四日目
多部隊から支援来ている中には新隊員前期の同期もいる。今夜は隊員クラブで支援組若手で飲み会である
ワックも数名いる 三島はコーラを飲みながら、酒を飲む同期やワックに負けないくらい盛り上がっている
綺麗顔のWACが一人いる 青木3曹(曹学でなったばかり)、司令部勤務
通信職種。三島の一番のお気に入りである 三島「青木サンは綺麗ですね〜、俺、普通科だから女性自衛官って知り合う機会が無くて、青木サンと知り合えて嬉しいな」絶好調である
青木「青木でいいですよ〜まだ三島サンより自衛官歴短いですし、年下ですし、今回の作業でも色々助けて貰ってますから。あと、綺麗ってありがとうございます・・・」三島「いゃあ、女性には優しく接しなさい、男の常識でしょ」
隣にいるWAC白山3曹(29才、体格にも貫禄あり)「じゃあ三島くん私にも優しくしてくれる?今日は酔いすぎたのよ、オンブして隊舎まで連れてって」三島「え!俺も酔ってますから〜」白山「コーラで?」三島「あっ!しまった?」こんな調子で盛り上がっている
青木3曹・・・ 本名青木治美 現在21才
彼氏いない歴 そろそろ一年 性格 奥手で人見知りするタイプ
こんな青木が初めて彼氏を作ったのが通信学校の陸候後期教育だった
彼氏は北海道の部隊である 教育が終わるとともに彼は青木からさって行った
3曹になったと同時に通信大隊より司令部勤務となった
半ば彼に捨てられたと言う感もあり、男ぎらいになりかけていた時の司令部勤務はよかった
まわりはおじさんばかりで変に言いよう人も無い
気持ちは寂しくなってはいたが・・・
そんな中、三島と知り合った 自衛隊以外の話題も豊富で楽しませてくれる
そして以外に仕事も出来る そして優しい 三島も気にいっているようだ?
飲みが終わりWAC隊へ帰る途中 白山が「青木〜、三島君を結構意識してるんじゃない〜?」と聞いてきた
青木は顔が赤くなるのに気づいた と言っても暗いし酒も入ってるのでバレはしないだろう。しかし白山は変化を見逃さなかった「図星見たいだね携帯の番号は聞いた?」「いえ、まだです」
白山はニコッと笑って「ハイこれ、隊舎行ったらかけてあげな」
青木はすかさず三島に電話をした 今までの色々の話をした。青木には三島が頼もしい年上の男に見えた。「明日一緒にご飯でも、えと、外出出来るんですよね?」
三島「出来るよ、それじゃ、明日は青木さん、三島さんで」次の日二人きり外出をした・・・
スキップ・ビート 番外編・外出
「やっぱオレは<人狼>が一番好きだね!」
ここは娑婆のとあるスターバックス。三島はコーヒーを飲みながら言った。
「あ、三島サンもですか!?私もあれ好きなんですよォ」
青木はアニメが好きな女の子であった。偶然にも三島の趣味と一致している。映画の話から発展したのであった。二人とも暗い話がお好みの様だ。
「あのラストシーンは良かったなァ・・・」
しみじみと三島は言いながらチーズケーキをつついた。
「三島士長ってなんか可愛いですね。お酒は飲めないし煙草は吸わないし。パチンコとかもやらないンですもんね〜あ、あと甘いモノも好きだし!なんか普通科っぽくないですよね。女の子みたい!」
人見知りする青木としては珍しく饒舌である。
「女の子かァ〜!そう言われると複雑だな〜。まァ普通科っぽくないってのはよく言われるケドね」
三島も久々にマニアックな話が出来て嬉しそうだ。
「でもこのスタバのチーズケーキとスターバックス・ラテの組み合わせはオレの中では最強なンだよね!」
カロリーは高いがいい雰囲気である。パっと見はとても自衛官のカップルには見えなかった。青木が言う
「前に付き合ってたカレとは映画の話なんて出来なかったから、なんか凄く嬉しいです。周りにも話が合う人があんまりいなくて・・・なんだか似たもの同士って感じがします!」
三島は少し真面目な表情で言った 「鏡は悟りの具にあらず。迷いの具なり・・だぜ?」
「あ〜!<イノセンス>ですね〜!!」
なかなかイイ感じである。こうして二人の初めての外出はマ二アックな会話が続くのであった・・・。
外出編・不定期につづく・・・
「では、行ってくるよ」中隊長は岡野2曹は師団記念日参加の為、記念日前日に司令部に向け出発した。帰りは三島を連れて帰る。「あいつは問題なくやってるかな?」と中隊長
岡野は「大丈夫じゃないですか?」と気楽そうである
「終わった〜!」田浦は予備自訓練の書類をすべて終わらせた。時計を見ると午後九時
明後日から予備自の召集訓練受け持ち中隊 中隊として初めてである。「明日が師団記念日、明後日から召集訓練
ばたばただなぁ」と一人言を呟く・・・
師団記念の日 中隊長は式典に参加しDr岡野2曹は三島が泊まる外来へと車を走らせていた
「三島〜迎えに来たぞ」「・・・」三島はいない
「なんだよ、今日は作業無いって言ってたのに!」無駄足だったが荷物がまとまっているので、外来駐車場で待つ事にした
しばらくして・・・「三島さん、あの・・・その・・・」女の声が聞こえる
岡野は(ん!三島さん?)窓から外を覗いてみる
立っていたのは、三島と制服姿のワックである
(に、してもただならぬ感じだな)岡野は出るに出れず困っていた
「ん?どしたの?青木ちゃん」 「あの・その」この表情を見て告白だなと三島は思った、岡野もそう感じていた。岡野は気まずくなり(出るに出れない・・・)三島の気持ちは・・・後で語られる話である。その時ピリリ〜
携帯がなった
「中隊長です、岡野2曹、三島は捕まった?式典、会食も終わって帰れるんだ、迎え来てくれ〜」と、電話の音に三島と青木も反応し、「あっ、岡野班長」と三島
青木は少しがっくりしている 「おっ、三島」と岡野はとっさに眠い顔をした
「いゃ〜よく寝たよ〜ふぁ〜」といかにも寝起きを装う岡野
「三島、準備はいいか。荷物、車に運ぶぞ!もう、中隊長が帰るって言ってるんだ」「了解!荷物まとまってます」と荷物搬入が始まった
その夜 「じゃあ、告白する瞬間に三島は帰ったわけ?」と白山
青木は少し元気なさそうに「いえ、チャンスはあったんです、ただ、なかなか言えなくて」落ち込んだ青木を見て「よし、今日は飲むよ!」と白山女二人、夜の酒場へと足を運んだ
こうして師団記念日は無事幕をとじた