陸教前期も終え、後期に突入した三島
前期に比べ、少々時間に余裕があるのが嬉しい
教育する人間も変化がある
しかし・・・一番変化があったのは、三島本人だろう
前期終了したら、一緒に遊びましょう これが師団司令部に勤務する青木三曹の言葉だった
陸教の辛さから、三島は、その言葉によろこびとびつき・・・そして、青木を彼女にした。
見た目と違い・・・て言ったら失礼か?多趣味 女好き 普通科にそぐわない体力 こんな彼が、おとなしく、綺麗顔 頭も良い とかなりいい女 青木三曹と付き合う経緯は、以前に説明していたが。陸教後は今までの純愛とはわけが違った
「俺、青木ちゃんを抱くと思う」陸教での女日照りもあり、ついこんな大胆なセリフを吐いた
青木は、三島にわずかな恋を抱いていたため、少しのとまどいと大きな期待を込め三島に会いにでかけた
点呼〜!当直の声が響きわたる。 陸教の朝は早い
点呼と言うが、起床前からの駆け足を義務付けさせられているこの教育隊には、さほどあせる必要も無い
前期三ヶ月を無事終了した三島に取っても馴れた光景だった
彼女が出来た
陸士の頃は、全国の女性自衛官相手に奮闘した時期もあった
赤城が中隊に入りいろんな事があった
点呼中にボケーとそんな事考えていたら・・・「三島!三島候補生!」と怒鳴り声が聞こえる
「何ボケッとしてるんだ!」とその日当直の一班の助教、別名、逆天使 大川2曹 がおこっている
三島のみ・・・点呼終了後、罰として腕立て五十回を命ぜられたのであった
「ちくしょう 何が天使大川と呼ばれてるだよ、はぁ〜」 朝からの腕立てで愚痴をこぼす、三島に、区隊の学生長である橋本が「まぁまぁ おちつけよ」となだめる。
「あっ 学長、押す」と三島 三島は続けて「学長〜腕痛いよ〜 勘弁してほしいよ〜」といつになく、甘えた声をだす。橋本はニャッとし、「楽しみがほしいだろ?楽しくなる話あるぞ〜」と言ってくる
三島はかったるそうにしていた目がキリッとし「ん?その情報は?」なんて聞いている
二人の表情からは悪大官と越後屋のような、不適な笑みをしていた
橋本「あれだよ、合コンだよ」三島「ん!!合・・・合コン!?」橋本の話はこうだった
この陸教と同駐屯地にある連隊の候補生 木村候補生からの誘いで四人探しているとの話
女に免疫の無い自衛官特に候補生なんて、欲求の固まりがいきなり民間の女と一緒に飲むと暴走するのが一人は出てくる
これを阻止する為、酒を飲まず、しかしながら話題豊富な人間が欲しかった
との事だった
「え〜 俺、彼女いるしなぁ〜」三島の一声目に橋本は「嫌なら他探す、じゃあな」とあっさり言いきる
さすがの三島も、このあっさりさには参ったようで、「あっと、待った待ったー!合コンといやぁ盛り上げ役でしょ!へたに飲む人間よりシラフの三島候補生の方盛り上げまっせー」と必死になっていた。
橋本はニャリと笑い「実は、俺も三島の盛り上げに期待してんだ、この前、区隊の自己紹介でいきなり、区隊長の物真似したりでうけてたろ?趣味にウクレレでウクレレ今、持って来てるって言ってたしな」
察しが早い三島「て、事は、合コンもウクレレ持参??」橋本「そーゆう事、たのむよ〜」 話はこんな具合いにまとまった。そして・・・合コン当日土曜日の朝を迎えた
陸教の土曜日 休みの日とは言え、朝の駆け足はしっかりある
さらに点呼
膨大な量の課題
山積みになった洗濯物そして戦闘服のプレス
候補生と言えど、気の休まる時間が欲しいのだが、自由を無くしてこそ自由の意味を知る との格言を実行するこの場所においては、気は常に張りっぱなしなのだ。三島 橋本等は早くから、洗濯やプレスをすませ、課題のLPを書き上げている。橋本は流石学長を努めるだけあって、LPにも一切の手抜きは無い
しかし、三島は・・・「戦闘訓練のLP?あんなの前期で書いたやつのを少し細かく書いて提出すよ」などとあいかわらずな性格であった
土曜日の14時ともなると、徐じょに候補生達も外出していく。
飲むぜーとはりきる奴もいれば、温泉でも行って筋肉痛直して来る と親父くさい事を言う奴もいる。しかし、一歩町に出ると、何をして良いかわからずパチンコ屋に入ってしまう と言う自衛官は多いだろう。
三島 橋本 木村 山川 この四名 本日は、同期から、妬まれていた。
「(合コンいいな〜。)(ふん!フラレチマエ!)(合コン場所おしえろよ!邪魔しに行くからさ)」など、一つも応援の言葉も無く、駐屯地を出た。向かった先は、全国チェーン居酒屋 「つば三」
17時 30分 待ち合わせの時間である。中に入ると、女の子達は、先に来ていた。木村が先頭に立ち、右側にすわるルミちゃんと呼ばれる子に「おまたせー」と話している。
木村はルミの前に座り、とあとは奥から勝手に席に座りだした。
皆それぞれ飲み物を頼む
三島はコーラを頼んだ。女の子も四人いたが、皆、サワー類などを頼む。橋本他は、ビール。緊張の中、乾杯を済ませる。案の上会話が少ない。
・・・初めは、木村が盛り上げるのか?と皆考えていたが、木村は、初めからルミ狙いだったようで、早くから二人の世界を作ろうと必死さがあった。
苛立ち始めた橋本・・・ビールの量は増すが会話が出来ない。
山川は、と言うと、食い物のメニューばかり見ていた。橋本と同じ班にいて、23歳
彼女いない歴=年齢の彼にはあまりにキツイ仕打だった。見るに見かねた三島。「さ〜さぁ、居酒屋なのに、自衛官なのに酒を飲めない、俺こと三島ッチがネタしますよ〜」と、女の興味を引き付ける。
初めは、芸能人のものまね。お世辞にも似てない。しかも「今のソーリの物真似します!感動した!」とベタであり、古いネタも余裕で使うしまつ。橋本や木村が、不安そうな顔するなか女の子達はテンションがあがり、「きゃー、三島ッチ〜」なんて声をだす。
「お〜盛り上がってきたな〜!こうなりゃ、ミシマン、ウクレレ引くでー」なんて調子良くなる。ウクレレ引きながら、いつもの調子で笑いを取る。女の子 ルミ 美香 裕子 亜沙美も乗りに乗ろう としたその時だった・・・
店員「あの〜 お客様、そちらの楽器の方は、他のお客さまの迷惑となりますので・・・」
一同 シーン と静まりかえった。かに見えたが「はい 怒られた〜 だから俺は、ウクレレは駄目って言ったんだよね〜 わかったかい ん?裕子さん」と女馴れしている所を発揮し、裕子に振る
裕子はテンションも上がっていた為、「三島ッチ、そのツッコミサイコー」と乗りが良い
三島はタイミングよく、深く突っ込んで自己紹介しよう と提案をだした。それには皆大賛成とばかり、拍手で答える。誰からともなく三島から「三島ッチ 又の名をミシマン しかしその正体は三島 とは俺の事だぁ!」と勢いよく喋ると、沈黙を破り、山川や橋本が「いぇ〜い」と盛り上げる
三島は続けて「趣味は ドライブ 星と夜景が好きです。 次はラーメン究極のラーメンを探し求めてはや数年 おかげで料理人にもなりました。続いては、アニメ スチームボーイは映画館に何回も見にいったさ 他にウクレレ とにかく、仕事以外ならなんでもこい!の奴です よろしく〜」と勢いありあまる紹介に、皆、とまどいながら盛り上がっていた。
「続いて裕子!たのむよ〜!」と三島が言うと裕子が口を開いた
「裕子です えと、大川裕子です。あと2ヶ月で22になります」と裕子の発言に三島以下四人がピクッと反応をした。そんな事はかまわず裕子は「えと、今日は、お兄ちゃんと同じ仕事の自衛隊の人と飲むてので、ちょっと緊張してました。」さらに、反応をしめす四人
橋本が勇気を出し「へぇ、兄さんも自衛官なんだぁ、ところで兄さんって何処の自衛隊いるの?」と聞くと 「え?普通にあそこで働いてますよ。前は東京のアサカとか言う所にいたみたいだけど?」
四人は顔を見合わせ、ぼそぼそ話だす。女の子達は不審そうな顔をしている。それに気付いた三島は、裕子に「嫌ね、うちらの教える人にも大川て人いるから 偶然だね〜って話しててさ 気にしないでよね」といった
すると裕子は「え〜 それお兄ちゃんじゃないの?お兄ちゃん家に来るといつも、教え子教え子ってうるさいよ」と言う
自称 天使大川、 実名逆天使 大川の妹と合コンした四人が一瞬に固まったのはここで語るまでも無いだろう・・・
しかし、折角の合コン 楽しくやらなきゃ損損て事で、外出が許される時間まで四人 快く楽しんだ・・・20時20分 九時までの外出の四人は、わけを話、合コンを終り、駐屯地へと向かった。タクシーの中での話題は大川と裕子の話で持ちきりだった
「大川にしられるかな?」「いや 大丈夫だろ」「けどよぉ」この会話の繰り返しだった。そして、月曜日を向かえた
月曜日0810
課目 精神教育
教官 大川
教育が始まって20分大川が突然
「三島ッチ〜 嫌、ミシマン、ラーメン屋は何処が旨いんだ?」と聞いて来た
ビクッとする三島 橋本 木村 山川に対し他の候補生達は「はぁ?」みたいな顔をしている。
きつくも楽しい、陸教生活
こんごの残りの陸教生活を三島が逆天使大川からいじくりまわされる事は言うまでもなかった。がそれからは、また別なお話
サイドストーリー
〜三島 陸教後期 近況報告と合コン編〜
完